ミリアニ第三幕の感想 ~ネタバレ注意~

HMVららぽーと豊洲にて

 いよいよミリオンライブのアニメが地上波でも始まった。しかもアイマスアニメでは初のテレ東のニチアサ枠なのは本気の気迫を感じた。もう何回言ったか分からないがコンテンツから離れずに待って良かったと心から思えた。

 

 そして今日、ようやくミリオンライブの聖地豊洲の映画館、ユナイテッドシネマ豊洲にて応援上映を見ることが出来た。豊洲に来るのは今年二回目で、一回目は春の豊洲防災フェスティバルの時だった。サメバーガーという珍味が美味しかったのを今も思い出す。何にせよ、「夢色乙女」キャンペーンのうちに行こうと思っていたが中々行けず今日まで来てしまったので、祝日の今日(10月9日)に行くことにした。第三幕は通常上映は見ており、今回の応援上映だったが、声を出してこそ盛り上がったり感動したりする場面も多々あるなと思った。第二幕の時はTOHOシネマズ上野で応援上映のみ見たが、その時は今一つ盛り上がりにかけていて、挙句に通常上映と間違えて入って来たらしき還暦位に見えるおっさんに「これ応援上映なんですか?」と言われて萎え&呆れたので今回は今まで見た先行上映の中で一番楽しめた。

 

※ここから先はネタバレを含みます。第三幕(9話以降)を見ていない方はブラウザバックしてください!

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 第三幕はやっぱり蒼の系譜好きなPとしては9~10話がめちゃくちゃ刺さった、というか凄い感動した。9話でのASのライブの地が函館というのも意外性があった。これもしかして来年ASがガチで函館公演やる伏線?!素晴らしい地方創生だなぁそうに決まってる。(時期によっては行けるとは言ってない、でも行きたい) AS組がシアター組と話してアドバイスするシーンで、AS組の経験に基づいたアドバイスは見れたのもさることながら、バネPと源Pがバーで語らっていたのも理想的な社会人の先輩後輩関係だったので心に染みた。伊織と真が安易に喧嘩しないところや、「雪歩は黙ってて!」「ひうっ!」とならなかったのも凄く成長してる感じがした(ミリシタコミュではあったが・・・)。

 春香と未来が誰もいないライブ予定のステージで二人きりで語り合ったのはもちろん、未来もファンをちゃんと見ているところを春香が笑顔で褒めるのも本当にAS組とミリオンスターズの関係性を表現していて良かった。

 翼、同じ事務所のアイドル相手とはいえ部屋凸サイン頼みは流石にあかんて。冷静に考えたら厄介オタムーヴの極みみたいなことしてんなお前。でもその後美希が夜まで自主レッスンに励んでいて、「本気じゃないでしょ?このままだと、未来や静香に負けちゃうかもね」と言われて自分の課題に気づくところはゲッサンを思い出した。なまじ天才肌だから万能感があってついサボっちゃいがちなのが彼女の欠点でもあったからね。でもミリシタイベコミュだとDIAMOND JOKERコミュとかだとむしろ頑張り過ぎて周りと衝突してた位だったので、彼女が変わっていく過程を思い出せた。

 SnowWhite流れた瞬間本当に気持ちがピンと引き締まって画面に釘付けになる感じがした。そして静香verのSnow White聞けたのは言葉にならないくらい嬉しかった。海岸で千早と静香が語り合っているのはムビマスで早朝の海岸ではるちはが語り合ってたシーン(この時から千早にカメラ属性が追加された)やBC11巻のお台場海浜公園での千早と北沢家のピクニックのシーンを思い出したのでその意味でも感動した。千早が海岸で仲間と語り合うってだけでもう・・・。

 READY!で始まったライブシーン、思い切り応援上映だからこそ盛り上がれた。やっぱり応援上映はいいな!てかこれコロナ禍だったらペンラだけで声出しはNGのままだっただろうからなぁ・・・・。

 

 10話で静香が自宅から出るとき、皆で「行ってらっしゃい!」と言って静香パパの「早く帰るんだぞ」というシーンで皆で「はーい!」と言ってたので、本来ならヒリつくシーンだったのがいい具合になごめた。でもこの回は本当に神回だった。

 チャリティーコンサートのコンセプト「家族を亡くした人の心を癒すため」というのはまさにその痛みを身を以て知ってる千早だからこそ寄り添えるコンサートだと思った。教会内で出会った母娘の末っ子(恐らく死の深刻さを理解出来ないくらいには幼い)の子が志保の腰の猫を指さして「あ、猫さんだ!」と言ったのも胸が苦しくなった。そんな家族の事情を知った一同で、千早が真っ先に歩み寄って歌い、そして志保、星梨花、静香も一緒に歌うシーンは心が浄化された。自分語りになるが、通常上映の時は本当に心を打たれた。

 そして見る前から気になっていた静香パパの説得役、Pなのかはたまた未来と翼なのかと気になっていたが、なんと全員だった。静香パパが「また、あのような出し物ですか」と辛らつに言ったのに反論する源Pの台詞が本当にカッコよかった。「違います、いえ、違わないです!あの時も皆、真剣だったんです!」と。まさに俺があの時抱いた感情そのまんまだった。皆が真剣に作ったものだったんだから馬鹿にするなと思った。

静香と共に歩んだ未来と翼の言葉も刺さった。静香の努力を間近で見ていたからこその説得力だった。娘と同年代で、性格は全然違っても共に頑張っている仲間からの言葉には静香パパも心を動かされたようだった。これは私の持論なのだが、家族や友人関係のすれ違いというのは、やはり第三者からの声というのが解決のカギなのだなと改めて思った。そういう意味でも解釈一致だった。応援上映だったから、三人の説得に「そうだ!」と合いの手を入れて、頭を下げた時は一緒に「お願いします!」と言った時は周りとの一体感を感じて静香Pとして胸が熱くなった。

 そして教会で静香が歌い上げたGift Sign。最高確認。静香の清らかで真っ直ぐな歌声に心が洗われるような感覚だった。静香に天使の翼が生えて未来に向けて羽ばたくようなシーンは本当に静香が天使になったようだった。いや、最上静香はまさしく天使なのだ。この歌を源Pと並んで最後尾で聞いていた静香パパが幼き日の静香の歌に癒されていた日を回想し、序盤からは想像も出来ない穏やかな表情になっていたので、やはり静香のGift Signには心を浄化する力があると確信した。最上親子の舞台での和解シーンで父親が見に来ていたことに驚き踏み出せない静香を強引に引っ張って踏み出させる志保もカッコよかった。家族を亡くしたり会えなくなった人を見た志保なりの思いがあったのだと思う。そして全員で思わず拍手した。本当に応援上映に来て良かった。

 

 11話の合宿回ではムビマスからの伝統でまたあの福井の日本海沿いの丘にある合宿所に行くのかと思ったが、シアターでの合宿だったので拍子抜けした。しかしよく考えて見ると39人全員だと今までと比べてかなり大幅に人数が増えている(デレアニもシンデレラプロジェクトのメンバーだけだった)ので民宿じゃキャパオーバーになってしまうだろうなとも思った。それに、あえて一番身近な場所に泊まる合宿というのもアイマスの転換点になったと思うし、未来ちゃが何度もじゃんけんで涙を呑んだ後に勝ち取ったステージの上で寝るというのは恐らくアイドルアニメ史上初だと思うので思い切ったチャレンジになったと思う。

 (後は制作会社がA1じゃなくなってしまった版権の関係もあるかもしれない。バネP出て来る時点で奇跡的だし、発表から実現までここまで時間がかかったのもそういう背景があるんだろうなと推察している)

 そしてジュリアの弾き語りで皆が集まって来るのが本当にジュリアのカッコいい粋な部分がよく表れていたと思う。そしてそれに合わせて7thメンバーが踊るシーンで、可奈が即興で笑顔で踊っていたのがムビマスの頃を考えると本当に成長したなと感動した。底知れない体力の麗花や天才的ダンサーの歩にも見劣りしない踊りに見えた。あの時涙を呑んでアイドルを辞めようと考えていた可奈が、春香達の思いに答えてカムバックしたからこそこの楽しそうな笑顔があるんだなと思うと感慨深かった(個人的解釈だけど、ミリアニ世界は律子「も」アイドルの一員として活動していたアニマス世界線ではないかと解釈している)夜遅くまで琴葉がノートと向き合っていたのも彼女らしかった。

 

 そして満を持して迎えたライブ、入場列にしれっと紛れ込んでいた詩花に源Pが目を奪われていたのは印象的だった。流石誰もが目を奪われていく完璧で究極のアイドル。

琴葉が司会進行役だったので連番していた琴葉Pがめっちゃ嬉しそうにしていた。そして開幕まつり姫で俺も笑顔になった。ソロ曲のトップバッターが翼のロケットスターで覚醒した天才を序盤でいきなり見せつけて来るのは凄かった。翼が静香や未来から受けた刺激を回想するのが本当に素晴らしかった。(出来ることならUOブン回したかったなぁ、ライブでやってくれ)

 ライブの途中のSentimental Vinusの終盤でついに電源装置が落ちてしまうシーン。これアニマスだったら961の差し金となっていただろうが、今回961プロから来ていたのは黒井崇男ではなく聖人詩花だったので誰も予期せぬトラブルだったのだろう。そんな時、千早が「止まらないで!」と舞台に向けて叫んだのは、アニマス21話で眠り姫を途中までアカペラで歌った(この時はガチで961の差し金で、Jupiterが961プロに三行半を突きつける決定的出来事でもあったので歴史的転換点だった)経験に基づいて反射的に叫んだのだろう。こういうところでアニマス等の設定が活かされていたのが本当に嬉しかった。関係者席からは千早が先陣を切って春香と美希がそれについて走り出し、楽屋からは未来が走り出し、静香と翼もそれについていくのが彼女達の信号機の行動力を示していて心を打たれた。源Pが舞台装置を操作するスタッフに必死に頼み込む中、観客席からの拍手での応援に合わせて映画館に座っている、3次元側にいる私達も一緒に拍手で応援出来たのも応援上映だったからこそだった。次元の壁を超えた一体感は本当に応援上映ならではだった。

 そして復旧後最初のステージで「うちが繋がんと誰が繋ぐん」と強い決意を口にしてステージに登場したのは史上最強の白石紬だった。かつてアイマス最弱だの金沢のイキリ金魚と言われ、少し前にプレッシャーでお目目グルグルしていたのが嘘のような力強さだった。本当に凛々しい大和撫子白石紬がそこにいた。こうしてアイドルの成長と変化を見ると本当に嬉しくなるし、勇気づけられる。最後の8thメンバーのステージでの挨拶で、「少し前まで夢が見つからなかった」ことを振り返る未来の言葉に怒涛の様にミリアニのこれまでの記憶が蘇った。後はもう言葉に言い表せなかった。

 

 本当に素晴らしかった。ここまで素晴らしいアニメに仕上がるとは・・・。正直、先行上映が始まるまで「これだけ待たせた挙句コケたらミリオンライブは完全に終わってしまうん・・・」と不安だらけだった。だが、いざ始まってみると私より先に見に行った人達は口を揃えて絶賛し、それまでミリオンにあまり興味が無かったような他マスのPも絶賛していて、自分もいざ見に行ってみたら想像以上の出来の良さに度肝を抜かれた。もちろん私の様なミリPの場合ひいき目に見えていると思うが、だとしても本当に素晴らしかった。第二幕はラブライバーの友人と見に行って本当に楽しんでもらえたし、何よりこれまでのアイマスアニメにはなかった試みが多かったので、アイマスの、いや日本のアニメの歴史的転換点になるかもしれないとすら思った。ミリオンライブから離れずに3年待って良かったと心から思った。

 

 これまでもこれからも、心一つミリオンライブ!とびきりのThank You!